定年後、幸せになれない「過去の栄光にしがみ付く人」の思考パターン
企業内での役職経験は年を経るに従って、価値あるものになっていき、大企業なら「大物の俺様」気分になりがち。定年後も過去の栄光をしがみついているようでは、幸せにはなれない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

年を取るほど、
隣の芝生は青く見えるもの

 人を行動に駆り立てる動機付けには、外発的動機付け内発的動機付けがあります。前者は報酬や称賛など、動機の源泉が自分の外にある場合をいい、後者は使命感や興味・関心、成長実感など、源泉が自分の内にある場合をいいます。

 このうち外発的動機付けは、少々厄介な特徴を持っています。他者と比べることで、その満足度が変わってしまうという性質です。

 例えば、ある人が頑張って仕事をして成果を挙げた結果、100万円のボーナスをもらったとします。もちろん、大喜びです。ところが、同じぐらいの年齢、職歴、能力のライバルがいて、実はその人も同じ100万円のボーナスをもらったらしいという噂を聞いたら、どうでしょうか。その喜びも色あせてしまうことでしょう。

 自分はとても頑張って大成果を挙げたので、100万円ももらって鼻高々だったのに、「なんだ、あいつもか……」となってしまうわけです。

 そして次に思うことはたぶん、「自分はあんなに頑張って、こんなに大きな成果を挙げたのに、それに比べてあいつの努力や成果なんてたいしたことないじゃないか!」という苛立ちとか嫉妬心が沸き起こってくるのではないでしょうか。

 さらに、外発的動機付けが金額のように明確ではなく、上司や周りの人間の評判とか主観的な評価であった場合、ライバルの評判や評価はその人の努力や成果に比べて大きすぎると感じ、自分のそれは小さすぎると感じるものです。

 ここで重要なのは、自分のインプット(努力や成果)に見合うアウトプット(報酬や評価)を求めるという心理です。これを社会的交換理論と呼びます。