今年、重大な社会問題として浮き彫りになったパワハラ・セクハラ問題。そうならないように、会社内での人間関係にも気を遣う機会が多くなったのではないだろうか。しかし、その“気遣い”が、逆に部下の生産性を下げてしまっているかもしれない。男性と女性では、仕事への意識、進め方などがそれぞれ全く異なるからだ。そこで、『ほめられると伸びる男×ねぎらわれるとやる気が出る女 95%の上司が知らない部下の取扱説明書』(青春出版社刊)の著者・佐藤律子氏が、これからの時代に必須な「異性の部下」と円滑に仕事を進めるためのスキルについて解説する。
女性部下は「面倒くさい」「扱いにくい」?
最近、部下に対するパワハラ・セクハラを心配して、社内でのコミュニケーションが少なくなってきていないだろうか。ある調査で、「男性と女性のどちらの部下が扱いやすいか?」との質問に、「女性」と答えた男性管理職はたったの4.5%だったという。「言いやすい、話がしやすい」「気を遣わなくていい」「セクハラの心配がない」などの理由から、やはり男性上司にとって男性部下のほうが使いやすいと感じる人が圧倒的に多いのだ。