クリニックではまたも、ストレスチェックに似た、うつ病チェックを受けた。正直に答えるつもりはない。疲れやすくて、眠れなくて、寝起きは機嫌が悪いのは子どものころからだ。しかし、おいしいものは好きだし、楽しく没頭できる趣味もある。仕事は確かに面白くはないが、逆に世の中、面白くて仕方ないと感じて仕事している人間のほうが圧倒的に少数派なのではないかと思う。

「だから、私はうつ病ではありません」

 断言したが、「とりあえず、ぐっすり眠れるようにしましょう」ということで薬を処方され、定期的に通院することになった。

「誰か助けて」
心の叫びは届かない

「私、うつ病予備軍ってことになったみたい」

 夫の恵一さん(仮名・33歳)に伝えると、「まさか、ありえないだろ」との返事がかえってきた。

「だって、家事も仕事も育児も、ちゃんとやれてるじゃない。ストレスなんて、感じていない人間がいるの。まったく、ストレスチェックも産業医面談もメンタルクリニックも意味ないよな。そもそも、信頼関係ができていない相手に、自分の内面をさらけ出すはずがないっての」