不安についての興味深い研究があります。

 米国ミシガン大学の研究チームの心配事の実地調査によって、「心配事の80%は起こらない」ということが明らかになりました。

 さらに、残り20%のうち、16%は準備をしていれば対応可能なもの。つまり、心配事のうち実際に起こるのはたったの4%だったのです。

 心配事や不安の96%は実際には起こらない。つまり、ただの「取り越し苦労」にすぎないのです。

 専門用語では、将来を予期して不安になることを「予期不安」と言います。予期不安のほとんどは実際には起こらないのです。

「不安」のストレスは
考えなければ発生しない

 さらに、こんな動物実験があります。

 ケージにマウスを入れて軽い電気ショックを与えます。そのとき、電気ショックの3秒前にブザーを鳴らしてから電気ショックを与え、ブザーのあとに電気ショックが発生することを学習させます。その学習が済んだら、次にブザーだけを何度も鳴らし、電気ショックは与えません。

 ブザーの頻度を多くすると、マウスは完全に固まって動かなくなってしまいました。

 つまり、ブザーという予期不安を与えただけで、電気ショックを与えられるのと同等か、それ以上のストレスを受けるのです。

 実際に「苦痛」となる出来事が起きなくても、「起きるのではないか」と思っただけで、極度の不安状態とそれによるストレス反応が生じるのです。

「不安」のストレスとは、起こってもいないことに対する取り越し苦労であって、ざっくり言ってしまえば、考えなければ発生しないものです。「無」から、勝手に自分でストレスをつくり出していると言えます。

 沖縄の方言で「なんくるないさ」という言葉があります。

「なんとかなるさ」という意味です。同じような意味でスペイン語の「ケ・セラ・セラ」があります。

 今、できることをすべてやったなら、先のこと、明日のことを考えても不安になるだけ。そんなとき、「なんくるないさ」「ケ・セラ・セラ」と心のなかでつぶやいてみてください。

「予期不安」がリセットされて、何だかゆったりとした気分になってきませんか?