年収の低い世帯ほど
恩恵が厚い負担軽減策

 続いて、負担軽減策の影響について見ていこう。

 世帯主の所得階層別に一世帯当たりの負担軽減額を見ると、200万円未満の世帯では、一世帯当たり軽減額が合計5万6808円と、負担増加額1万4701円をはるかに上回っており、手厚すぎるきらいもある。

 その一方で、300万円以上の世帯においては、さほど大きな効果を持たない点は注目に値する。クレジットカードを頻繁に利用していたり、住宅や自動車を購入したりしている世帯には恩恵が大きい軽減策については、300万円付近の年収の世帯は主たる対象とはなりにくい。

 さらに、幼児教育無償化については、年収と子どもの数にある程度の相関が見られることから、年収が高い世帯には恩恵が及ぶものの、それ以外の世帯には目立った恩恵は見られない。

 実際、300万円以上400万円未満の家計については負担軽減額は合計7753円、年収に占める負担軽減割合では0.22%にしかならない。300万円以上の家計の中で、年収に占める負担軽減割合が最大となるのは600万円以上700万円未満の世帯であり、一世帯当たり負担軽減額が合計で1万9966円、年収に占める割合では0.31%となる。

 つまり、今回の消費税率引き上げは、軽減税率を導入し、さらに負担軽減策を講じてはいるものの、年収300万円付近の世帯は置き去りにされているといえるのだ。