日本の1万円札
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 ボラティリティが猛烈な勢いで復活している。そして混乱期に資産の逃避先になることが多い日本円は相変わらず弱い。

何が起きているのか

 株や社債、そして商品(コモディティ)は今年そろって売られてきた。こうした市場では通常、安全資産とされる円がドルに対して上昇する。

 S&P500種株価指数は9月20日につけた過去最高値から14.5%下落した。以来、リスクを回避したい投資家に人気の金は3.8%上昇している。一方、円は方向性を欠いている。

 最近では1ドル=111.88円をつけた。これは、円がなお今年の安値圏にあることを意味する。先週1.6%上昇したにもかかわらずだ。

 円が安全資産の地位を得た一因として、日本の超低金利を背景に、同国投資家が数年にわたって海外の株や債券をせっせと購入してきたことがある。そうした投資家は混乱時に海外資産を売って日本に還流させる傾向があるため、円が上昇する。