給与を払うのはお客様、
賞与を払うのは社長

賞与を手渡しするもうひとつの理由は、感謝してもらうためです。
毎月の給料は、誰が誰に払っているのか。私は社会人になりたての頃、
「お給料は社長が払っている」
と思っていました。

しかし、それは違う。

給料の原資は売上です。
売上はお客様が商品やサービスを購入した対価ですから、給料はお客様が払ってくださる。
だから社員は、給料日はお客様に感謝すべきです。

一方、賞与は違います。
賞与の原資は利益であり、利益は社長が決定してつくります。
ですから、極端なことを言えば、利益をすべて社員教育や研究開発に投資して、賞与をゼロにしてもいい。給料は法律上、社長が勝手に減額することができませんが、賞与は社長が好きに決められる。

つまり賞与を社員に払っているのは社長です。

わが社ではこのように教育しているので、社長から賞与をもらっていることをみんな頭では理解しています。

しかし、頭で理解していても、銀行振込では毎月の給料と同じで感謝の気持ちが芽生えにくい。
そこで、社員に現金で手渡しして社長からの愛情を示し、社員たちはそれに応えて社長に感謝するわけです。