大学と社会人王者が決定
ライスボウルは関学vs富士通に
先週は大学と社会人のアメリカンフットボール王者が決まった。
16日に行われた甲子園ボウルでは関西学院大学が早稲田大学を37―20で下し、2年ぶり29回目の大学日本一になった。この試合のMVPになったのは今年5月、日大との定期戦で悪質タックルを受けたクオーターバック・奥野耕世選手。あのタックルでは、負った全治3週間のケガだけでなく精神面のダメージが心配されたが見事に復活したわけだ。悪質タックル問題は世間の注目を集め、アメリカンフットボールに対して悪いイメージを植えつけかねない騒動になったが、奥野選手は自ら大活躍することで、そうした流れを止めたといえる。その気持ちの強さは称賛に値する。
翌17日に行われたジャパンXボウルは富士通がIBMを35―18で破り、3連覇を達成した。学生王者の関学と社会人王者の富士通は1月3日に行われる日本選手権ライスボウルで対戦する。攻守とも完成度が高く他を圧倒して勝ち上がってきた両チームの対決は、ハイレベルのプレーが連続しそうで楽しみだ。
ところでジャパンXボウルの中継ではアメリカのプロフットボールリーグNFL入りを目指す選手がいることがアナウンスされた。IBMのキッカー・佐藤敏基(25)だ。
アメリカの4大プロスポーツと呼ばれているのがNFL、野球のMLB、バスケットボールのNBA、アイスホッケーのNHL。MLBではご存じの通り、今では当たり前のように日本人選手がプレーしている。1995年に野茂英雄氏が挑戦して以来、メジャーリーガーになった日本人選手は50人を超え、現在も田中将大、ダルビッシュ有、前田健太、田澤純一、大谷翔平、平野佳寿、牧田和久がいて来季はここに菊池雄星が加わることになる。