忘年会シーズン忘年会に「行きたくない」「そんなもの消滅すればいい」などと嫌う若手社員が増えている。日本の職場に忘年会は本当に必要なくなったのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

忘年会に行きたくない若者が続出
それでも大切な行事である理由

 忘年会シーズンも佳境ですが、みなさん、忘年会は楽しめましたか。インターネットのニュース検索で「忘年会」と検索をすると、「いきたくない」「忘年会消滅」なんて記事が並んでいるようです。

 日本法規情報という会社が2016年に行った調査では、実に6割の人が忘年会への参加強要を「パワハラ」と考えているようです。「自分が楽しいのだから部下も楽しいはずだ」と思っている会社のおじさん方は、要注意です。

 最近の若者は、忘年会に冷めた視線を送っているようです。かく言う筆者も、サラリーマン時代の新人の頃、忘年会などの部署の飲み会がとても嫌でした。「新入社員なんだからお酌をして回れ」と言いながら、課長たちは高いワインをバンバン開けて、支払いは完全にフラット割り勘。新入社員にとっては結構辛かった経験です。

 飲み会だけではありません。今にして思えば、人事に直接提出するはずの上司評価の用紙のコピーをよこせとか、気に入らない課員の送別会の禁止令を出すとか、当時の職場は相当ブラックでした。ただし、前職の会社のためにフォローしておきますが、これは特定の上司の話であり、当時、社内でもこの話をすると他の部署の人にはびっくりされていたので、他部署はいたって正常だったんだと思います。

 さて、余談が過ぎました。今回の本題は「忘年会は業務遂行上、必要なのか」ということについてです。結論から言うと、全くいらない職場もあれば、忘年会のようなイベントが業務効率を上げる職場もあるだろうということです。

 では、その違いはどこから来るのでしょうか。ひとことで言ってしまえば、日本的な仕事の仕方が慣行となっている職場では、忘年会もまた役に立つだろうという、直感的に当たり前な結論になります。では、その日本的な仕事の仕方とはなんなのか、またそれが忘年会とどう関係しているのかについて、考えてみましょう。