エクセルができる人って、どんな人でしょう? 関数をたくさん知っている?ショートカットが使える? いえいえ、エクセルは、中身より「見た目」です。2月19日発売『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』の著者・熊野整氏による発売直前連載第2回。

ほかの人のエクセルを
見たいと思いますか?

 拙著『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』(2月19日発売)では、エクセルの見た目、つまりフォーマットの重要性について詳しく説明しています。


 筆者がエクセル活用のセミナーや企業研修を開催する際には、最初の1時間はフォーマットについて細かくレクチャーします。エクセルを使ううえで、フォーマットは「最も大切な基本」だからです。ところが、多くのビジネスパーソンは、エクセルのフォーマットについてあまり意識しておらず、企業にしても、投資銀行を除けば、エクセルのフォーマットについてルールを設けているところはほぼありません。

 ここで1つ質問です。
「ほかの人のエクセルを見たいと思いますか?」

 おそらく、多くの方がNOと答えるでしょう。理由はいくつかあると思いますが、「見づらいから」というのが最大の理由ではないでしょうか。パッと見て理解できないエクセルが多すぎることが、エクセルに対する苦手意識を生む原因の1つだと筆者は考えています。
 見にくいエクセルを作っているチームは、いつまでたっても計算ミスが減らないし、作業効率も上がらず、結果として数的思考能力が上がりません。