また設備投資も、労働力不足を反映した省力化投資は一層活発化すると期待される。東京オリンピックに向けた建設投資が一段落する可能性はあるが、建設業界の状況を見ると、建設労働者不足を受けてオリンピック後に先送りしている案件も多く、急激な落ち込みは生じないだろう。

 インフレが心配ならば、日銀が金融を引き締めて景気を故意に悪化させる可能性もあるが、2019年には絶対にそんなことにはならない。

 株価暴落が景気を悪化させる可能性も小さい。日本の家計はあまり株を持っていないため、株価が下がったから消費を抑えるといった「逆資産効果」は限定的である。「株価が下がったから景気が悪いのだろう」と考えて設備投資を手控える企業経営者も少ないはずだ。株価が下がって増資ができないから設備投資資金が調達できない、という企業も少ないはずだ。

消費増税は駆け込み需要の
平準化が見込まれる

 消費増税の影響はどうだろうか。

 前回、消費税率が5%から8%に引き上げられた際には、大方の予想よりも大きな駆け込み需要と反動減が生じ、あやうく景気が後退しかねない事態となったが、前回の轍は踏まないと思われる。

 そもそも増税幅が2%であること、軽減税率が設けられていることなどによって増税額が前回より小さい上に、幼児教育の無償化などの歳出を考えると、ネットの増税額は前回よりもはるかに小さい。それに加えて、さまざまな駆け込み防止策も講じられる。

 軽減税率や駆け込み防止策は、現場の混乱を招くだけの愚策のようにも思われるが、少なくとも景気の腰折れを防ぐという効果については十分に期待されるだろう。

 消費税と比べても、はるかに大きな懸念材料と言われているのが、 “米中冷戦”の影響だ。米国は、中国を本気で叩きつつある。中国が覇権を求め始めたことに危機感を覚え感じ、「肉を切らせて骨を断つ」覚悟で臨んでいるのだ。したがって、米国経済への悪影響も当然見込まれるが、中国経済はそれをはるかに超えるダメージを受けることになりそうだ。

 日本は中国に大量の輸出をしているし、中国に進出している日本企業も多いので、影響が気になるところだが、過度な懸念は不要だろう。