Bは反論した。

「私はA課長との同行以来、A課長から誘いを受けたり体を触られたりしていました。これは明らかにセクハラでしょう!」
「体を触られたくらいで何がセクハラだ!触られるのがイヤなら、ブサイク顔に整形してこい!」

 C部長はこう言うと、Bは悔しさをにじませながら会議室を出て行った。

話を聞いたD部長が
これはマズイと社労士に相談

 その後、C部長はD部長とランチに出かけ、Bの話をした。

「イマドキの若い奴は何かとセクハラと騒ぐ!オレなんか触ってほしくても触ってもらえないんだぞ。触られるのがイヤなら、ブサイク顔に整形してこいって言ってやったよ」

 A課長がBにセクハラをしていたことを初めて聞いたD部長は、びっくりしたと同時にBに対するC部長の対応に慌てて口を挟んだ。

「おいおい…その対応は上司として良くないんじゃないのか?」
「じゃあどう答えればよかったんだ?」
「俺も詳しくはわからない。そうだ、明日の午後、別件で社労士と会うからその時に聞いてみるよ」

 ランチ後、D部長は早速Bを呼び出し、A課長の件とC部長の対応について細かく事情を聞いた。

 翌日の午後、D部長はE社労士にこの件の対応方法を相談した。

「そもそも『セクハラ』の意味は何なのか、どういう時にセクハラになるのかを教えてくれないか」

 するとE社労士が答えた。

「『セクハラ』を簡単に言うと、職場で相手が望まないのに性的な言動を行うことだよ」
「C部長は、セクハラは男性から女性に対して行う場合のみであって、女性から男性に行う場合は対象じゃないという認識を持っているんだが、正しいのか?」
「それは間違い。両方ともあてはまるし、同性間でも対象となるんだ」
「なるほど、よくわかったよ」