期間工がコンビニなどでバイトしようと決意するまでは、多少の時間がかかるかもしれず、一時的には失業率が高まるかもしれないが、それは不況期の失業とは全く異なるものだ。

 一般論としては、不況期に失業が増加すると、財政政策で景気を浮揚させようとするが、財政支出を増やすまでには予算審議が必要であり、予算が通ってからも設計図を描いて建設労働者を募集するまで時間が必要であることなどを考えると、結構な時間がかかると考えるべきだ。

 金融政策も動員されるが、金利が下がってから企業が設備投資を計画して工場建設資材を発注して、それが実際の雇用に結びつくには結構な時間が必要だ。そもそもゼロ金利下での金融緩和の効果については諸説あり、筆者は金融緩和の効果にはあまり期待していない。

 それと比べれば、すでに大量に存在している求人と、新たに失業した製造業の期間工の求職が結びつくのに要する時間は、はるかに短いはずだ。

日本車に関税を
課しても打撃は軽微

 米国の景気悪化とは異なるリスクとして、米国が日本車にも関税をかけようとしていることが挙げられる。もしそうなれば、日本車メーカーには大打撃だ。しかし、日本経済全体としては、過度な懸念は不要だと思われる。

 まず、本当に関税が課されるか否かという問題がある。トランプ大統領は商売人だから、本気で関税を課す気はなく、「米国から武器を買わないと自動車に関税を課すぞ」と脅しているだけなのかもしれない。