鉄道入札で火花散らす
水面下で「鉄道」受注に向けた営業開始

 万博関連の建設は、大まかに鉄道・道路の工事、埋め立て未了部分の造成、電気やガスなどエネルギーインフラ整備、パビリオン建設の順に進む。

 大阪府によると、19年度中には鉄道工事を着工する予定だ。大阪湾には夢洲に加えて咲洲、舞洲と、3つの人工島が浮かぶ。夢洲と咲洲を繋ぐ夢咲トンネルは、09年に道路が開通し、トンネル内の鉄道用のスペースは完成している。残すはレールの敷設と、夢洲内の駅舎を含む鉄道工事である。これによって大阪メトロ中央線の西端、咲洲に位置するコスモスクエア駅から夢洲駅(仮称)に続く線路が延伸される。

 この入札公告はまだ出ていないが、ゼネコンは情報収集に動き、火花を散らす。鉄道建設に強い関西地盤の中堅ゼネコンの社員は、「技術では大手に勝てないが、地元企業だから入札時に点数がつく。これで勝ちたい」と息巻いている。

 なお、JR西日本の桜島線や、京阪電気鉄道の中之島線は夢洲北部に位置する舞洲から夢洲方面への延伸を計画している。新たなトンネルや橋の建設が必要になるため、万博前の完成には間に合わない。予算も課題で、「京阪は建設費用を大阪市に出してもらうため、駆け引きをしている」(関西系財界人)。

 鉄道のほかには、IRの事業者の公募も今年に行われると予想される。米国や香港の外資IR企業は首脳が来日し、松井一郎大阪府知事に面会したり、構想発表会を行ったりしてPRを続けている。事業者決定は、今年夏頃と見られ、遅くとも23年までには夢洲の街づくり計画が具体化する。