日本を破ったカタールの
目を見張るレベルアップ
サッカー・アジアカップ決勝の中継を観た人の多くは、優勝したカタール代表の隙のない戦いぶりと強さに驚いたにちがいない。
この時点でのFIFAランクは日本=50位に対しカタール=93位。過去のアジアカップの成績を見ても日本は優勝が4回あるが、カタールは2011年のベスト8が最高だ。また、選手も日本代表は決勝のスタメンにヨーロッパなどでプレーする海外組を揃えたのに対し、カタール代表は国内のスターズリーグ所属の選手ばかりだった。
決勝までの成績はともに6戦全勝。日本は大会当初こそ連携がうまく取れず危なっかしい場面も多かったが、試合を重ねるごとにチームはまとまり、準決勝ではアジア最強といわれたイランを完璧な試合運びで3-0と破った。カタールは決勝まで16得点、0失点という堂々たる成績で勝ち上がった。だが、これは勢いに乗っているだけで、試合巧者の日本と戦えば思い通りのプレーはできなくなると思っていた人は多いはずだ。