ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の失脚を狙った計画は、周到に計算されたもののように見えたが、実際には、反政府派リーダーらの小さなグループが短い期間で準備した大きな賭けだった。ベネズエラの反政府勢力は、マドゥロ氏と交渉するか、より直接的行動に出るかという論争に明け暮れており、統制が取れていないことでよく知られていた。今回の動きは、こうした反政府勢力内部での一種のクーデターとも言えるものだった。1月23日、フアン・グアイド氏は焼けるような日差しの中で10万人の群衆を前にベネズエラの暫定大統領就任を自ら宣言した。グアイド氏らとともに活動していた人々によれば、一部の反政府指導者らは、同氏がこうした行動に出ることを全く知らなかったという。蚊帳の外に置かれていた指導者の中には、グアイド氏のすぐ近くにいた数人も含まれている。彼らの顔からは、ショックによる険しい表情が読み取れる。そのうち何人かは、静かにステージを降りた。
ベネズエラ「政変」の内幕、少人数で電光石火
マドゥロ大統領の失脚を狙った計画は周到に計算されたものではなかった
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