損失額は現預金の半分!
懸念される前払い入居者の解約騒ぎ

 なにより懸念されるのは、レオパレスの経営だ。事件公表前の株価は500円前後で推移していたが、公表後は連日のストップ安、現在は約半値の255円(2月13日現在)程度で推移している。今年度の損失予想は、従来の43~61億円から373~391億円へと大幅に上方修正された。同社の現預金は892億円(2018年12月末)だから、およそ半分を喪失することになる。また、こうした損失計上は時間の経過とともに、さらに膨れ上がるのが常である自己資本比率は35.2%あり、すぐにつぶれることはなさそうだが、黄信号が灯った、というところだろう。

 問題はこの後である。レオパレスは昨年春にも、屋根裏の壁がないなどの施工不良が発覚しており、空室数は3.6万戸程度から8.3万戸へと急増した。今回の大規模な施工不良発覚を受けて今後、さらなる空き家の増加は必至だろう。入居率は85.38%(2019年1月時点)となっているが、これは要確認だ。こうした空室率の計算方法にはいろいろあり、一般的な感覚では「退去から入居まで」の期間が普通だが、「募集開始から入居者決定まで」「空室が1ヶ月未満であれば、空室とカウントしない」としていることもある。

 空室率が増加すれば、アパートオーナーへの家賃保証も減額せざるを得なくなる。また、今回の悪評でレオパレスの借り手はもちろん、アパートを建てるオーナーも大幅に減少すれば経営はジリ貧となり、会社の先行きが危ぶまれる事態となろう。

 同社のサービスには「学割プラン」というものがあり、4年分360万円程度を先払いしている学生もいる。このサービスは主に大学生をターゲットとしており、例えば4年分の家賃はおよそ400万円だが、一括払いしてくれれば10%割り引いて約360万円とし、家具家電付き、水道光熱費ゼロ、ほかのレオパレス物件に引っ越しも可能というものだ。今後は、レオパレスの経営を危ぶむ契約者から、解約・返金を求める動きも出るだろう。