ドンキ流は海外でも通用するか
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ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧ドンキホーテホールディングス)は東南アジアでシンガポール、今年オープン予定のタイに続いて台湾や、香港にも進出する。社名をグローバル企業らしく変更したり、引退したはずだった創業者の安田隆夫氏が取締役に復帰したりと海外展開の準備に動いていたパンパシHDだが、ついに海外攻略に本格的に動き出す。ドンキ流は海外で通用するか。(流通ジャーナリスト 森山真二)

海外事業拡大構想を
明らかにしたパンパシHD

 パンパシHDは、2月の決算説明会で大原孝治社長が現在、約40店舗の海外は200店を目指し、売上高についても「『いつ頃か』を言うのは時期尚早だが、全体の3分の1、利益も3分の1を目指していく」と発言、海外事業拡大構想を明らかにしている。

 パンパシHDでは、すでに米国ハワイやカリフォルニア州でM&A(企業の合併・買収)により展開している店舗が38店舗あるし、17年12月にはシンガポールに「DONDONDONKI(ドンドンドンキ)」1号店を開業し現在3店舗がある。

 しかも創業者で創業会長の安田隆夫氏は「シンガポールに住居を構えている」(パンパシHD関係者)といい、今年非常勤の取締役に復帰し、いよいよ社名通り「環太平洋」攻略作戦が始まる格好だ。

 今年6月にはタイにも店舗を開業する準備を進めている上、香港でも店舗を開業することが明らかになっている。香港のメディアが伝えているところによると、すでにドンキは香港で店舗開業に向け、スタッフの採用を開始しているという。

 米国、シンガポール、タイ、香港に加え、ユニー・ファミリーマートHDの高柳社長は台湾で、ファミマの運営会社とパンパシHDで合弁会社を設立して店舗展開を始める意向も明らかにしている。

 シンガポールや米国での展開で好感触をつかんでいるのだろう。まさに一気に海外展開を進める格好だ。

 ユニファミマによるTOB(株式の公開買い付け)は不調に終わっているが、パンパシHDがユニファミマから資本を受け入れることにしたのは7400店を持つファミリーマートの海外展開の実績を評価し、ユニファミマの親会社である伊藤忠商事の海外でのノウハウやネットワークなど経営資源を活用するためだったとみられている。