長編の続編はここまで。あとは単発に近い。まず、2002年に「コミック伝説マガジン」(実業之日本社)が新作を連載し、コミックス2巻で出ている。これが2018年7月に美しい造本、装丁の大型版にリニューアルして発行された『飛葉 もうひとつのワイルド7完全版』(全1巻)である。雑誌連載時のカラーの扉やポスターも再現したものだ。A5判518ページ、2700円の大著で、サイズも価格も「おとなの漫画」である。

 望月三起也の作画の特徴は、戦闘場面やアクション場面を超高速シャッターで静止させたようなダイナミックなものだ。この激しい動きの静止画が次々に展開されている。したがって、画面が大きいほど作画の特色が発揮される。スマホや小型タブレットでは全体を把握しづらい。コミックスの新書サイズでも小さすぎる。実業之日本社版のA5判は、したがって最も適した媒体だ。

『飛葉 もうひとつのワイルド7完全版』は、31歳になった飛葉大陸が「ワイルド7」時代の記憶を失ったまま中米で活躍する物語だ。第2パナマ運河を航行する豪華客船を舞台に、派手な戦闘と、政商をめぐる暗闘が描かれる。50年前の「ワイルド7」と同様、7人の仲間を集め、白バイ警官の制服まで用意させるところがよい。最後はどんでん返しの連続で読者を興奮させたまま幕を下ろす。

 さらにその後、2009年からは『W7(ダブルセブン)新世紀ワイルド7』と題してウエブマガジン「KATANA」(eBook Japan)に連載している。これを、なんとオールカラーの紙の本として実業之日本社が2014年11月に発行した。B5判460ページ、5400円という「超おとなの漫画」だ。2017年4月には廉価のモノクロ版も出ている。

 本当に最後の「ワイルド7」は2012年の実写映画化に合わせて描き下ろされた作品『ワイルド7R(リターンズ)』で、これも実業之日本社から2011年に発売され、2015年には続編が出て、本当に「ワイルド7」の最後となってしまった。おそらく、この作品も大型のゴージャズな紙の本で再刊されるのではなかろうか。これはあくまでも推測なので、ご留意を。

(ダイヤモンド社論説委員 坪井賢一)