相談しやすい
リレーションづくりが重要

 筆者が産業カウンセラーとして、ビジネスパーソンの相談を受けるとき、カウンセリングをシステマチックに行います。その際、4つのプロセスに沿って行うのが基本です。今回は、その最初のプロセスである「リレーションづくり」についてご説明します。

「リレーション」とは「信頼関係」のことで、その構築はとても重要な場面となります。リレーションづくりが成功すれば、相談相手は安心してなんでも話すことができ、次の「問題把握」のプロセスに容易にたどり着くことができるのです。

 最も重要なポイントは、「相談しやすい雰囲気づくり」をすること。それは、相手の目を見たり、うなずいたり、言葉で応答することです。

 Aさんが話しかけた際、Sマネジャーはパソコンを見ていてAさんに向き合っていません。ですから、Aさんがイライラして同僚に愚痴を言うのは無理もありません。マネジャーとして的確な回答をするのであれば、Aさんを見て伝えるべきなのです。

 では、Sマネジャーは、どのように答えればよかったのでしょうか。会話から学んでいきましょう。

Aさん 「あの…。マネジャー、3分ほどお時間よろしいでしょうか?」
Sマネジャー 「ちょっと業務が立て込んでいるから3分ならいいよ。どうしました?」
Aさん 「新人の2人のことなんですが、不安なことがあるとすぐに私に相談してきます。技術的なことならいいのですが、チーム体制や業務量のことなので、マネジャーに相談するように伝えているのですが…」
Sマネジャー 「なるほど、ちょっと待ってよ(この段階でエクセルの管理シートを開く)。業務管理シートを見ると業務はうまく回っているようだけど、どこが問題なのだろう?」