写真はイメージです Photo:PIXTA

管理職の中には、自らもプレーヤーとして働くプレイングマネジャーが少なくありません。しかし、そうした人たちが忙しさにかまけて、後回しにしてしまいがちなのが「部下のメンタルケア」です。しかし、的確に対応しないと、取り返しのつかないことに陥る場合もありますので、注意が必要です。「管理職養成講座」第22回では、部下のSOSに気づかないまま自分の仕事を優先してしまい、部下を休職に追い込む寸前だった管理職の失敗事例を紹介します。(MICA COCORO代表 産業カウンセラー 宮本実果)

自分の仕事が忙しく
部下のケアができない管理職

 大手コンサルティング企業に勤めるSさん(男性・41歳)は、マネジャー歴2年目のコンサルタント。どんな難しい案件も挑戦し、上司やお客様とも良好な人間関係を築いています。結果に対する執着は人一倍強く、誰もできなかったことに向き合うことがステータスだと誇りをもって働いています。

 一方で、部下を育成する能力については、正直あまり高くないと自覚しています。直属に5人の部下がいますが、最近、そのうちの1人の元気がありません。業務に関するメールのやり取りはあるものの仕事が忙しく、部下のケアができないまま、時間だけが過ぎてしまいました。

 ある日、問題の部下Aさん(女性・28歳)が、「今の業務に限界を感じているので相談をしたい」と言ってきました。そのときの会話をご覧ください。