バッテリー性能と同様に、今後はこの自動運転システムの性能も時代遅れになっていくはずです。残念ながら現時点の自動運転装置は、スタンドアローンのコンセプトでつくられているので、パソコンのように人工知能をアップグレードしていくことはできません。これは、電機製品の将来価値としては致命的かもしれません。

 私が今回の買い替えの際にイメージしたことは、「これは2000年頃に購入したプラズマテレビのときと同じだな」ということでした。当時、100万円を超える価格で大画面テレビが販売され、飛ぶように売れていました。しかし、数年経ってみると、もっと本格的な大画面のテレビが30万円くらいで買えるようになってしまい、古いテレビもろくな価格で下取りしてもらえないという経験を、消費者はしたものです。そして、私の買ったプラズマテレビは、デジタル放送に対応していなかったので、結局、短命に終わってしまいました。

 たぶん、自動車業界全体でこれから一番大きな課題になるのが、この「下取り価格の陳腐化」問題でしょう。これからドライブアシスト機能も航続距離も、急速充電の性能も全てにおいてもっといい車が販売されるようになる。そのときに現在の車の価値がどこまで残るだろうか。そこが一番のボトルネックだと私は感じました。

EVでもハイブリッドでもない
昭和世代はやはりガソリン車?

 ちなみに、来月納車される私の新車は、ターボエンジンを搭載したガソリン車です。結局のところ、「もうあと10年でガソリン車は買えなくなるんだから、最後はエンジンの馬力のいい車を選ぼう」ということで、ハイブリッド車も選択肢からは外しました。時代遅れのエンジン音でも、私のような昭和世代にはどこか懐かしく感じました。これも個人的な理由です。

 かつて「明治は遠くになりにけり」と詠まれたのは、大正10年のことでした。それと同じく私たちが「平成は遠くになりにけり」と思う頃には、大出力のターボエンジンで高速を爆走するような自動車は、遠い時代の遺物になることでしょう。

 さて、平成はあと2ヵ月で終わり、そして自動車を買うことが簡単ではなくなる新しい時代が、これから始まりそうです。