米交流サイト大手フェイスブックはメッセージ機能や決済、電子商取引に軸足を移す計画を明らかにした。こうした方針は、中国で多くのユーザーが手放せないと感じるソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」の歩みに重なる。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はブログ投稿で、暗号化されたメッセージ送信、決済などのサービスに将来性を見いだしていると述べたが、多くの中国人にはその類似性が際立つ。中国版ツイッターの短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では、ユーザーの1人が「それってウィーチャットのことじゃない?」と反応した。フェイスブックにとって、あらゆるサービスを集約した最強の「スーパーアプリ」になる道は、ウィーチャットの過去ほど平坦ではないだろう。サービスを渇望する市場でウィーチャットは競争にさらされることなく成長したのに加え、フェイスブックのアプリユーザーの多くが要求するほどのプライバシー保護は提供していない。