誰に対しても無難な挨拶として、馬鹿の一つ覚えのように「お疲れ様で〜す!」と声を張り上げるような気の利かない「でくの棒」にならないように(会ったばかりの疲れていない相手に「疲れていますね」という挨拶をするのは不適切だ)、心のこもった挨拶ができる人間に育てよう。

 特に、社内のさまざまな相手に対して、適切な挨拶を使い分けて物怖じせずに話ができるようになれば、新入社員の1年目としては合格だろう。

 なお、筆者の個人的な好みでもあるが、新入社員は後輩であっても「君」づけや「呼び捨て」ではなく、男女どちらであっても「さん」づけで呼んで、先方にも自分自身にも、お互いの関係が対等な大人同士の関係であることを認識しておくのがいい。

 自分は先輩なのだから偉いのだという意識は、不用意で不適切だ。現実として、入社時点で既に先輩社員よりも能力的に優れた新人がいるはずなので、ただ先輩であるというだけで偉そうに振る舞うのは油断が過ぎるし、謙虚でない。

プラスアルファは「勉強の習慣」

 拙稿をここまで読まれた読者の中には、「新入社員をずいぶん甘やかすのだな」「まるで腫れ物に触るようだ」とお感じになった方がいらっしゃるのではないだろうか。

 新入社員とはいえ大人であり、気の利いた新人であれば、上記の3条件は何の苦もなく達成できるはずであり、そもそもそのような人物を採用するべきだというのが一方の真実だ。

 しかし、一見立派そうに見えても、環境の変化に適応できない新入社員がいることは事実だし、こうした社員をも無事に適応させることがお世話係の先輩社員の務めなのだ。細心の注意を払ってサポートすべき相手であり、一種の「腫れ物」なのだ。