また巨額損失隠し事件の発覚以降も、コーポレートガバナンス(企業統治)に関わる問題が相次いでおり、巨額の制裁金などが業績を直撃してきた(下図)。物言う株主の経営陣参画によって、ガバナンス改善が期待でき、株主還元アップも期待できるので、市場は好反応を示したのだろう。

 バリューアクトの持ち株比率が5%を超え、大量保有報告書提出によって水面上に姿を現したのが18年5月末。オリンパス関係者によると、以前から接触はあったが、具体的に話が進んだのは18年半ば以降。バリューアクトの動きに歩調を合わせるかのように18年末までに、巨額損失隠し事件をめぐって投資家らから損害賠償請求されていた一連の訴訟終結(450億円以上)、中国生産子会社の閉鎖問題の引当金など(98億円)、米司法省との司法取引に伴う費用計上(97億円)など、オリンパスの“負”の遺産”が次々と片付いた。

 東海東京調査センターの赤羽高シニアアナリストは「膿を出し尽くし、(医療に経営資源を集中投資するなど)何がしたい会社か見えてきた」として、中長期的な成長トレンドを見込む。