東大を独学で現役合格し、さらに東大大学院を受験で合格。学生時代から取得した資格の数は600を超える。これまで20年以上、試験をずっと受け続けている著者だからわかる、点数をとるワザを紹介していきます。小手先のテクニックではなく、長く勉強し続けていくために必要な戦略が詰め込まれている東大→東大大学院→600個超保有の資格王が教える点数稼ぎの勉強法から、一部抜粋して紹介していきます。東大に受かる人や本当に頭のいい人の学ぶ姿勢は、必読です。

塾の本質的なメリットを自分の中に取り込み
独学で結果を出せる人になる

 私はこれまで、塾や予備校というものに通ったことがまったくありません。実は習い事すらも経験がありません。

 これまで、学校の勉強から、東大入試、600以上の資格試験に至るまで、すべて独学で結果を出してきました。

「親が金持ちもしくは教育関係者」「有名大学出身者を多数出している家系」「学びの意欲を刺激されるような教育環境で育った」ということもまったくないのですが、それでもさまざまな工夫や試行錯誤をしながら、勉強習慣や得点力を身につけることを徹底的に意識してきました。

「東大入試や難関資格試験は塾を使わないと無理」というのは思い込みです。塾の存在意義を否定するような意図はもちろんありませんが、やり方次第で独学でもじゅうぶん結果を出すことができるのです。

 そもそもですが、塾や予備校のメリットとは何でしょうか。

 私が考える塾の本質的なメリットとは、次の3つです。

[1]学校よりも早くカリキュラムが進む
[2]塾にしかない教材や情報を活用できる
[3]勉強仲間や強制的な勉強環境など、「行動を勉強へと向ける場」としての意義

 これらのメリットが独学でも実現できるのであれば、塾を使わずとも学校の勉強や独学だけでじゅうぶんに成果は出せるのです。

 逆に、塾に通ってもさほど成績が伸びない人もいますが、それは[1][2][3]のメリットを活かしきれていないからです。学校より早くカリキュラムが進んでも、それについていけなければ意味がありませんし、塾独自の教材や勉強環境も、積極的に活用していく意志がなければ宝の持ち腐れにしかなりません。

「[1]学校よりも早くカリキュラムが進む」については、適切な独学用教材さえあれば、学校の授業よりも進んだ内容に自分で取り組んでいくことはいくらでも可能です。

「[2]塾にしかない教材や情報を活用できる」については、一昔前ならともかく、これだけインターネット上に受験や勉強にまつわる情報が溢れかえっている現代にあっては、有用な情報やノウハウは簡単に入手できてしまいます。市販の教材の充実度やバリエーションも、数年前とは比較にならないくらいです。

 あとは、「[3]勉強仲間や強制的な勉強環境など、『行動を勉強へと向ける場』としての意義」さえ何とかなればいいのです。すなわち、学校や塾のような「強制的に勉強させられる環境」でなくても意識が自然と勉強に向くようになり、勉強を習慣化できさえすれば、塾の本質的なメリットを自分の中に取り込んで独学で結果を出せる人になれるのです。