エヌビディアはAI向けの半導体の最有望株として期待を集めてきた。もともと得意とするのは「GPU」と呼ばれる画像処理向けの半導体。画像処理などといった特定の作業に特化して同時並行で処理することで、処理速度を大幅に上げられる点が特徴だ。

 このGPUを、深層学習(ディープラーニング)など大量のデータを処理するAIの“学習”に特化させると、学習速度が飛躍的に向上することが分かってきたため、AI半導体の“雄”として一躍脚光を浴びたのだ。

 だが、この分野で、米グーグルが深層学習向けの半導体「TPU」を自社開発したほか、米マイクロソフトや米アマゾンなども専用の半導体の自社開発を推進。大量のデータをさばくITの巨人たちが自前主義に転じたことで、大口顧客離れが懸念されている。

 また、AIでの用途に期待が集まるとはいえ、現在の収入の半分以上を占めるのは、本業のゲーミング用の半導体だ。そして、18年度第4四半期にこの事業の売上高が前四半期から4割以上も落ち込んでしまった。

 背景には、売上高の約2割を占める中国の景気減速により、ゲーム用GPUの買い控えが発生したことがある。これに加え、仮想通貨の取引承認などの計算処理で報酬を得る「採掘(マイニング)」に使われるGPUの需要も急速に縮小。これが、想定以上の第4四半期決算の悪化につながった。