制度を作るだけでは
利用者は増えない

 世の企業のなかには新たな制度を作ったものの、社員に使ってもらえないことを嘆くケースも多い。ノバレーゼでは、どのような方法で制度の運用を活性化しているのだろうか。

月に1度配布される、ノバレーゼの社内報『ノバビタ』。勤続10年ハワイ旅行の模様から、福利厚生制度を紹介するコラム、新人紹介コーナーなど、多くのスタッフが掲載され、読み応えのある1冊だ

「毎月1日に発行している『ノバビタ』という社内報に制度を紹介するコーナーを掲載しています。同誌は広報担当者のひとりが、副業制度や福利厚生を利用しているスタッフに取材をして記事化しています。社内報は、制度の周知と同時に、社員のナマの声も伝えることができる、重要な手段になっていますね」

 社内報のほかにも、社内のイントラネットで使用事例を多く公開するなど、あらゆる施策を講じて運用につなげているという。新制度の定着は、一朝一夕にはいかないのだ。そんな同社が、今年1月からスタートしたのが「社員のベビーシッター利用の無償化」制度だ。

「婚礼業界は土日祝の仕事が大半を占めるのですが、育児世代は土日祝日に子どもを預けることができない、という悩みを抱えているスタッフがたくさんいます。育休後の復職ハードルを下げて優秀な人材を確保するためにも、育児と仕事の両立のサポートは必須。そこで、ベビーシッター利用の無償化を導入しました」

 小高氏は「今後は、男性スタッフの育休制度をしっかり整備していきたい」と、意欲を見せる。
 
「スタッフに長く働いてもらって企業の成長につなげるには、個人のライフステージや働き方に柔軟に対応していく必要があります。働き方改革に終わりはないですね」

 ノバレーゼの「働き方改革」は、決して付け焼き刃ではない。社員を大切にする、という確固たる信念を持っているからこそ、成果を出すことができるのかもしれない。