米アルファベットのクラウドコンピューティング部門、グーグル・クラウドのトーマス・クリアン最高経営責任者(CEO)は就任後の数週間で、法人顧客が抱える最大の不満点を突き止めた。電話で相談できるアカウントマネジャーがいないことだ。法人顧客への理解を深めることはまさに、グーグルがクリアン氏を起用した理由だ。クリアン氏はグーグルと長年敵対関係にある米オラクルに20年務め、製品開発などを率いた経験を持つ。クリアン氏によると、顧客はグーグルの技術に満足しているが、自社のニーズに対応するセールスマネジャーに連絡が取れないことに不満を抱えている。クリアン氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、十把ひとからげではなく企業のタイプ別に簡素化した契約を用意し、法人顧客に認められるような一段と予測しやすい価格体系に変更したと述べた。グーグル・クラウドのセールスおよびサポート人員を大幅に増やす意向も明らかにした。