自動車業界とシリコンバレーは今、覇者不在となっている最後の場所の一つを巡りバトルを繰り広げている。それは自動車のダッシュボードに取り付けられたディスプレーだ。この勝負の行方次第で、広告やサービスを通じて得られる数十億ドルの収益源や、2つの主要産業の勢力バランスがどちらに傾くかが決まる。さらにはダッシュボードの未来もかかっている。現在の最新型ダッシュボードはさまざまなボタンや技術の寄せ集めで誤作動が多く、いら立つドライバーからの苦情が絶えない。自動車メーカーはこうした窮状を乗り越え、顧客とより緊密な関係を築く手段としてこの数十平方センチメートルのスペースに期待を寄せている。シリコンバレーに主導権を握られることへの危惧もある。これに対し、グーグルの親会社アルファベットやアップルは、得意の画面操作やアプリを車内に持ち込みたくてうずうずしている。
未来のクルマの覇権争い、戦いの場はディスプレー
自動車メーカーとIT大手が火花散らす
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