五洋インテックスHP五洋インテックスHPより

インテリアテキスタイルの専門商社でジャスダックに上場している五洋インテックス(本社:名古屋市)が揺れている。株主が、現社長の解任と、新たな取締役の選任を求め、臨時株主総会が4月28日に開催される予定だからだ。しかし、会社側は「会社乗っ取り」だと主張、なんともきな臭い雰囲気が漂っている。(ダイヤモンド編集部編集委員 田島靖久)

社長の解任と取締役選任を
めぐって会社と株主が対立

 今回、五洋インテックスの株主たちが要求しているのは、社長である大脇功嗣氏を解任した上で、新たな取締役3人と監査役を選任しろというもの。長年に渡って赤字経営を続けてきた業績不振に加え、増資を実施して株式の希薄化を図ったことから、「会社に相応しい新経営体制で臨む必要があると考え、大脇氏の解任を求める」というわけだ。

 会社側はこれに対し、「候補者は、室内装飾品関連事業に関する見識・経験が全くなく、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を妨げる」と反発。大脇社長も「経営の分からないものには任せたくない!」と発言するなど、4月28日の臨時株主総会を前に、会社と株主双方が激しい委任状争奪戦を展開している。

 とはいえ、こうした株主提案は決して珍しくなく、よくある話。ただ今回興味深いのは、そこに至るまでに現れた登場人物だ。