ウクライナで21日、大統領選挙の決戦投票が行われた。出口調査結果によると、コメディアンのウォロディミル・ゼレンスキー氏が73%の票を獲得し、現職のペトロ・ポロシェンコ氏を圧倒的大差で破ったもようだ。テレビスターのゼレンスキー氏は、ほとんど中身がないが、薬物もなかった選挙キャンペーンを展開し、ウクライナ国民はこれから、一体どんな人物に投票したのか知り始めることになる。3週間にわたった決戦は、しばしば非現実的な展開を見せた。両候補は互いに、薬物検査を受けるよう要求。彼らの血液を採取する医師の様子は、生放送で伝えられた。投票の1週間前には、ポロシェンコ氏はキエフのオリンピックスタジアムで、空席の演台に向かって持論を展開した。ゼレンスキー氏が参加を拒否したためだ。4月19日の両候補による討論会は、ドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏の討論がまるで「ファイアリング・ライン」(訳注:政治・行政問題を扱った米トーク番組)のエピソードに思えてしまうほどの非難合戦へとなった。