編集部:アルアメリ大使も日本への留学経験があるとか。

日本語が堪能なアルアメリ大使
およそ9年間、日本に留学していたというアルアメリ大使は、非常に日本語が堪能 Photograph/Mai Hokari(BOIL)

アルアメリ大使:留学していたのは、高校を卒業してから約9年間です。日本語学校からはじまり、東海大学と湘南工科大の大学院に通っていました。私の専攻は電気工学だったので、いまの仕事とは関係ないですけどね(笑)。当時はUAEを代表して、日本に再来日するとは夢にも思ってなかったです。

編集部:留学していたときに、カルチャーショックはありましたか?

アルアメリ大使:意外に思われるかもしれませんが、UAEの人と日本人は非常に価値観が似ています。例えばダイレクトには意見を主張せず、まず相手の気持ちを察する、つまり人を「尊敬する・受け入れる」という面が共通しています。また、本音と建前があったりもします。ですので私自身も、来日したことによるカルチャーショックは特にありませんでした。

 UAEではその年ごとに自国でテーマを決めるのですが、2019年は“寛容”がテーマです。この“寛容”という意味は、アラビア語と英語では少し意味が違います。英語でいう「寛容(tolerance)」とは、固定された価値観を前提に受け入れるというイメージがありますが、それに対しアラビア語の「寛容」の意味は、「それぞれがもつ価値観や多様性を受け入れて共存する」というニュアンスに近いのです。

 また、その考え方はUAEの人口の80%が外国人ということも影響しているかもしれません。約200国籍の人たちが共存するには、この「寛容」という価値観がないと国の発展や成功に繋がりませんから。