知識の連鎖ほど、面白いものはありません。4月8日であれば、お釈迦様の誕生日ですから、仏教について学び直します。道元を読んだり、般若心経を読んだり。今年は曼荼羅について調べてみました。みんなつまみ食い程度なのですが、結構楽しめます。

 書物をひもとくだけでなく、中秋の名月であれば、月面観測をしてみるのも面白いですね。天体観測は毎年毎年、何かしら「今世紀最大」とか「何十年に一度のチャンス」が巡ってくるので、飽きることがありません。これも形を変えた節目かもしれません。流星群など、毎年必ず巡ってくるのですから目新しくもないのですが、なぜかその晩はワクワクします。

 四季折々の楽しみ、旬の味覚、歴史あるイベントや毎年巡ってくる自然現象を無視するのは、とてももったいないことだと思います。

自分や家族の誕生日は
何歳になっても特別な日

 旬や節句や自然現象は万人に同時に巡ってきますが、個人だけに巡ってくる代表的な「節目」が誕生日です。その日は、まさにパーソナルで大切な日です。自分や家族にとっては新しい1年が始まる日ですから、元旦と同じくらい特別な1日だとは思いませんか?

 新たなスタートですから、決意を新たにしてこの先を考えるべき日だと思います。子どもの頃は誕生日を大切に祝っていた人も、大人になると気がつけば誕生日が過ぎていたということも少なくないでしょう。もったいないですね。自分のキャリアを考える日として捉えたらいかがでしょうか。

 前回提案をした、書き初めをするのもいいと思います。自分の誕生日に、次の1年をどう生きるか、1文字で表して書き記す。それを飾っておけば励みにもなります。

 まだまだあなたの人生もキャリアも終わりではなく、これからも続くわけですが、それと同時に、こうした意識をもって、今まで目の向いていなかったものも見て、耳をすまして、さらに立ち止まって考えてみるのは素敵なことではないでしょうか。

(明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授 野田 稔)