ドナルド・トランプ米大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)理事に指名の意向を示していた候補者2人が、相次いで辞退を表明した。元トランプ陣営顧問のスティーブン・ムーア氏と共和党の大統領候補指名を争ったハーマン・ケイン氏は金融政策の専門家の集まりであるFRBにとって党派色が強すぎるとして反対していた人々にとって、ひとまず勝利と言えそうだ。  ペンシルベニア大学の金融史・法律学者のピーター・コンティブラウン氏は、今回の事例は「共和党がFRBについて、信頼できる党員が真剣な仕事を行う場であってほしいと依然願っていることを示している」と指摘する。