【北京】米国との通商摩擦が激化する中、中国政府は国営メディアを使って国民にこうメッセージを送っている。「政府は状況を掌握していると心得て、自信を持ち、冷静さを保て」  このメッセージは、新聞の論説に掲載されるとともに、国営テレビで声高に読み上げられ、ソーシャルメディア上にも出回った。中国指導部への疑念と批判を払しょくし、投資家がパニックに陥るのを防ぐことが狙いだ。中国共産党機関紙の人民日報も論説で、「混沌(こんとん)の雲が至るところに広がっても、われわれは平静さを保つ」という、中国の元指導者、毛沢東氏の詩を引用した。