「道を譲らない人」に
腹を立てる心理とは?

 また、道を譲らない人は性別に関係なくいるが、その理由については男女で違いがあるという。

「心理学的にいえば、基本的に男性は“敵”を認識して行動している場合が多く、心にゆとりがないがゆえに道を譲らない。一方で、女性の場合は、男性ほど敵を認知する意識を外に向けていないため、車の運転などでもまっすぐしか見ていないという傾向があるようです」

 ここまでは道を譲らない人の心理について見てきたが、次に「道を譲らない人に腹を立ててしまう人の心理」を解説しよう。

 平氏は、道を譲らない人に腹を立ててしまう人には2種類のタイプがあるという。1つ目は、「自分の心の中にあることを外に映し出して判断する」こと。心理学的に“投影”というが、この働きに起因して腹を立ててしまう人間だ。

「こういう人は、自分が決してやらないようなことを平気でしている人(ユング心理学でいうシャドー)に対して腹を立ててしまいます。『自分は道を譲ったり、人にぶつかったりしないように気をつけているのに、何でお前は気をつけないんだ!』と腹を立ててしまうわけです。この心理のさらに深いところには『あんたねえ、そんなことしていたらいつかどえらいトラブルに遭うから、私と同じように道を譲ったほうがいいよ…』という気持ちも含んでいます」

 2つ目は、「自己破壊的」なタイプの人間だ。これは、前述した「劣等感から虚勢をはって、道を譲らない」タイプと似たたぐいの人種といもいえる。

「自己破壊的な人とは、『俺なんて、もうどうなろうが構わないんだ!』というタイプ。怒りが行動動機なので、ものすごく怒っている。こういう人は他者の怒りにも触発されやすいので、自分と同じようなタイプの人が道の向こうから歩いてきたら『この俺様に道を譲らせるってどういうことだ、コラ!』『てめえこそなんだ、コラ!』とぶつかり合ってしまうわけです」