いまや物件を探す手段の最有力がインターネット。エリアや価格帯などの希望条件で検索すれば物件情報を収集できる。しかし、ネットでは得られない物件情報が多いのが中古物件の特徴。有力な手段であるチラシの情報収集法を解説する。
未公開物件には
優良なものが多い
実は中古の場合、インターネットだけでは、超優良物件はなかなか見つからない。超優良物件なら、インターネットで一般に公開される前に、買い手が見つかる可能性が高いからだ。いわゆる「未公開物件」というものだ。
売り物件が入ってきたら、仲介業者はまず、「このエリアでこういう物件を探している」という予約客に案内をする。この予約客になっておけば、優先的に優良物件情報が手に入ることになる。複数の業者に物件の希望条件を伝えて、網を拡げておくのが賢いアプローチだ。
予約客に買い手が見つからなかった場合、ただちにその物件情報がインターネットで公開されるわけではない。次に行われる広告手段が、チラシだ。
大量に販売される新築と違い、中古は広告宣伝にあまり予算をかけられない。しかも、多くの人は現在住んでいる周辺地域で物件探しを行っている。特定エリア内に絞って告知を行うチラシが、きわめて効率のよい広告媒体というわけだ。
売り主は、売却物件の周辺1~2km圏内で、ポスティングや新聞の折り込み広告を利用し、チラシをまく。その費用はせいぜい数万円。しかし、優良物件ならたちまち買い手が見つかる。わざわざウェブで広く物件情報を発信する必要がない。それでも買い手が見つからなければ、さらに告知する範囲を拡げる。そこで利用されるのが、インターネットということになる。
特に、地域密着型の中小業者にとっては、チラシは今も中心的な広告手段だ。現在とは異なるエリアで物件探しを行うなら、そのエリアに住んでいる知人などに、チラシ集めを依頼するとよいだろう。