社長の厚意に涙!

 最後に、営業幹部を受け入れてくださった代理店に御礼の挨拶に伺うと、わずか1年足らずのおつき合いにもかかわらず、社長たちはみな異口同音に激励してくれました。

 ある社長は、

「それは残念だ。キミも、メーカーと代理店との間に立って、苦労したなぁ。感謝するよ。もうキミも親会社に戻れる可能性は少ないだろうし、これでお別れだね」

 と言って、餞別をくださったのです。

 私は、この社長の厚意に、涙をこらえきれませんでした。

 利害が対立する関係でも、互いの共通の目標に向かって誠心誠意話し合うことで、合意できるものです。

 本社でつらい立場にあった私を理解してくださったこの長野県の代理店社長のことは、一生忘れられません。
 新しい人生の舞台に立ち向かう私への応援歌でした。

ps.「25の修羅場」の詳細は、第1回連載「倒産寸前から売上3倍、自己資本比率10倍、純資産28倍!「25の修羅場」が「25年連続黒字」をつくった理由」をご覧ください。きっと、私が血反吐を吐きながら、泥水を飲みながらのここまでのプロセスの一端を垣間見れるかと思います。