ウィリアム・バー米司法長官は法執行機関のトップでありながら、ドナルド・トランプ米大統領の個人弁護士のように振舞っていると民主党や一部共和党議員から批判を受けている。だが本人はこれについて、トランプ氏個人ではなく、大統領職を擁護することが目的だと反論する。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューに応じた同氏は「トランプ氏を傷つけるためにルールが変更されていると感じ、長期的に見れば大統領職そのものに被害が及ぶと考えた」と発言。「大統領職が損なわれ議会の使い走りとなれば、米国は弱体化し分断もより進むだろう」と続けた。レーガン政権やジョージ・H・W・ブッシュ政権にも関わったバー氏は現在、議会や裁判所とトランプ政権の対立で最前線に立つ。ロバート・モラー特別検察官によるロシア疑惑の最終報告書を巡っては、その全文公表を拒否したことが議会侮辱罪にあたると米下院委員会から指摘された。また2016年の米大統領選中にトランプ氏の周辺に対して米連邦捜査局(FBI)が行った監視が「スパイ行為」だと発言したことには、現職を含む法執行官らが疑問を呈した。
トランプ氏個人ではなく大統領職の擁護が目的=司法長官
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