米国民のおよそ30%に犯罪歴がある。つまり過去の交通違反や窃盗、薬物関連の違法行為により、ひっ迫する労働市場から大勢の人々が不適格者として締め出される可能性がある。こうした事実を政府統計は示す。先週、戦争犯罪に関わった疑いのある人物が米ウーバー・テクノロジーズの身元調査を通過したと報じられた。これを機に、どんな罪の場合に配車サービスの運転手になるべきでないかという議論に火がついた。CNNの報道によると、このドライバーは元ソマリア軍司令官で、拷問を行い、集団処刑を指示した罪に問われている。「犯罪の種類やその度合いは非常に幅広い」。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がニューヨークで21日開催した「フューチャー・オブ・エブリシング・フェスティバル」で、企業の身元調査を請け負うCheckr(チェッカー)の共同創業者ダニエル・ヤニス最高経営責任者(CEO)はこう語った。ギグエコノミー(単発請負型の非正規雇用形態)中心のウーバーやリフトのような企業は同社に依頼し、入手可能な前科・職歴情報に照らして志願者の選別を行っている。