ジョコ・ウィドド大統領Photo:AFP=JIJI

 4月17日、インドネシアでは5年に一度の大統領選挙と議会下院(国民議会)の総選挙が同時に行われた。今月21日に選挙管理委員会は選挙結果を発表し、現職のジョコ・ウィドド(通称「ジョコ・ウィ」)大統領が55.5%と半数を上回る得票率を挙げて再選を果たした。

 今回の大統領選は2014年の前回と同じ顔ぶれの闘いとなり、前回の大統領選で惜敗した最大野党グリンドラ党党首のプラボウォ氏(元陸軍戦略予備軍司令官)は、捲土重来を期したものの再び敗れた。プラボウォ氏は選挙結果に対して憲法裁判所に対して異議申し立てを行っているものの、同氏は前回大統領選後にも同じ動きをみせており、最終的にジョコ・ウィ氏が勝利したことを勘案すれば、今回も最終的に同じ結果に落ち着くと見込まれる。

 今回の大統領選はジョコ・ウィ政権1期目に対する「信任投票」の意味合いが強く、勝利はインフラ投資などを背景に比較的堅調な景気拡大を続けてきたことに加え、以前はインフレが常態化していた同国にで物価安定に成功するなど、経済政策を中心とする実績が評価されたと捉えられる。