2019年入試の時事問題で「潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録」が最も多く出題された(イラスト/直美)


中高一貫校入試の社会の出題範囲は実に幅広い。算数では子どもに太刀打ちできない親でも、自らの経験が生かせる社会なら一緒に学ぶことができる。社会の入試問題のエキスパートである早川明夫氏と、2019年に中高一貫校入試で出題された「時事問題」を分析して、学び方も考えてみよう。(ダイヤモンド・セレクト編集部) 

2019年に多く出題されたテーマ

 文教大学で長らく社会科教員の卵を指導し、現在は文教大学生涯学習センター講師を務める早川明夫氏は、中高一貫校の社会の入試問題を毎年分析している。まずは、138校の2019年入試で出た「時事問題」について、出題数の多かった上位のテーマから見ていこう。

 最も多くの学校で出題されたのは「潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録」(21校)。2018年7月にユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会が登録を決定した。

 次いで、「成人年齢の引き下げ」(20校)。5月に民法と関連法の改正案が成立(施行は2022年4月から)、成人年齢を20歳から18歳に引き下げることで、これまで親権の下に置かれていた契約行為などが自ら行えるようになる。ちなみに選挙権は2016年6月から18歳に引き下げられている。同じく20校が出題した「米朝首脳会談」は、6月にシンガポールで行われたものだ。

 16校が出題したテーマは3つある。

 「天皇の生前退位、改元、年号」は、天皇の退位等に関する皇室典範特例法は2017年6月に成立していたが、今年4月の新元号、5月の新天皇即位に向けて出題されていた。

 「候補者男女均等法」は5月に成立した「政治分野における男女共同参画推進法」のことで、女性議員皆無の市町村が全体の2割を占める現状の下、議会選挙での候補者数を男女均等にするよう政党に努力を求めるものだ。

 「スポーツの国際大会」は2020年の東京オリンピック・パラリンピックなどを対象にした。
 
 以下は各10校ずつの出題だが、「訪日観光客の増大」「沖縄の基地問題」「南北首脳会談」が並んでいる。