フジテレビ『ノンストップ!』、TBS『噂の東京マガジン』『この差って何ですか』、日本テレビ『ヒルナンデス』、テレビ朝日『サンデーLive!! 松岡修造の2020みんなできる宣言』など番組取材が殺到し、『読売新聞』『週刊朝日』『婦人画報』でも紹介された『すごい90歳』の奥村正子さん。

 72歳からベンチプレスを始め、世界大会(70歳以上の部・47kg級)で通算5つの金メダルを獲得してきた現役最高齢女子ベンチプレス選手である。

 ただのスーパーおばあちゃんではない。医者も驚く完璧な食生活と健康法、それに一寸のブレもない生き方は、老若男女必読の学びに満ちあふれている。

 90歳になる今も自分に厳しく、それでいて他人に優しく、毎日の幸せを噛み締めながら衣食住に感謝し、人として成長し続けている。

 本当に頭が下がるばかりの『すごい90歳』に生き方を学ぶべし。

【フジテレビ『ノンストップ!』で話題!】<br />現役最高齢女子世界王者の<br />「すごい90歳」が<br />疲労を抜く毎朝のルーティーン

朝起きたらお茶と梅干し
梅干しは塩分3%です

 毎朝起きるのは、だいたい6時くらい。
 目覚ましをセットしたことはありませんが、自然と起きます。
 それが、体に備わった本来のリズムなのでしょうね。

 寝床を出てトイレを済ませたら、私は真っ先にバスルームへ向かいます。
 そこで体重を量り、髪を洗い、温かいシャワーを浴びるのが、私の長年の日課です。
 就寝時の汗臭さも髪の寝癖もとれますし、スッキリして「今日も1日頑張るぞ!」とスイッチが入ります。

 そのかわり、夜は40〜41度くらいのぬるま湯を張った湯船で、軽く体を温めるだけにしています。
 あまり熱すぎるお湯に入ると、興奮して寝つけなくなりますから、少しぬるいと感じるくらいのお湯がちょうどいいのです。

 お風呂から戻ったら、やかんを火にかけて、お湯が沸くまでの間、主人の写真に向かって「おはよう」と声に出して話しかけます。
「あなた、向こうではひとりで寂しいかもしれないけど、まだ迎えにこないでね」って語りかけているんです。

 お湯が沸いたら、朝食前にお茶と梅干しで一服します。
 これは私が育った家の昔ながらの習慣でした。
 起きたらまず全員で梅干しをかじりながら、お茶を飲むんです。

 この習慣は主人と結婚してからも、一緒に続けてきました。
 主人が亡くなったいまでは、仏壇にお茶を供えながら、「今日も頑張るから、見守っていてくださいね」と手を合わせてお願いします。

 朝いちばんに飲むお茶には、寝ている間に失っている水分を補給する役割があるのでしょう。
 水分が足りなくなったら、血液がドロドロになって困ります。
 私たちは1日に摂る水分の半分近くを、食べ物から摂っているとか。

 私は夕食抜きの1日2食で、食べ物から摂れる水分が限られるので、水分補給はつねに意識しておく必要があります。

 また、私は塩分をあまり摂らないようにしています。
 塩分の摂りすぎで高血圧になりたくないからです。
 だから梅干しも減塩のものにしています。

 梅干しは、普通20%近い塩分を含んでいますが、私がとり寄せているのは塩分3%のもの。
 食べても、あまり酸っぱくありません。

 おかげで血圧は下が50で上が100、または下が60で上が120と正常範囲です。
 かかりつけ医に、いつも褒められています。

 お茶にはカテキン、梅干しにはクエン酸という健康成分が入っています。
 カテキンには抗菌作用があって食中毒を防いだり、風邪を予防してくれたりします。
 クエン酸には疲れをとる効果があるとされています。

 日本人女性では、お茶をよく飲んでいる人は、胃がんに罹りにくいというデータもあるそうです。
 昔の人は、カテキンやクエン酸といった言葉は知らなくても、お茶と梅干しの健康効果を知っていたのでしょうね。

(次回へ続く)