若者の海外旅行離れは本当?データで浮かび上がる二極化と格差の実態写真はイメージです Photo:PIXTA

若者の海外旅行離れは本当なのか?その理由は?データに基づいて徹底分析した。浮かび上がったのは二極化と経済格差。SNSに多大な影響を受ける一方、「自分には関係ない」と諦める若者も珍しくないことが分かった。解決策として、お得な学割やキャンペーン情報も紹介する。(ライター 前林広樹)

なぜ若者は海外旅行をしないのか

 なぜ日本人は海外旅行をしないのか、物価高と円安にとどまらない理由を探った記事『ハワイではラーメン1杯5000円」の真相は?日本人の海外旅行離れが、物価高と円安だけじゃない理由』では、読者からさまざまな反響をもらった。そこで今回は、読者のリアルな声を紹介するとともに、旅行ベンチャー・令和トラベルの資料を基に「若者が海外旅行に行かない理由」を深掘りしていく。

 まず、前回の記事で主にYahooニュースのコメント欄にもらった読者の反響を紹介したい。

「海外旅行に行かなくなった要因は日本の所得が低くなり、他国の物価が高くなったのが最もだと思う」
「単純に生活に余裕がない人が増えたのと円安が原因。所得がほとんど増えず物価ばかり上がり1ドル150円前後の現状では海外旅行にいく人なんて増えない」
「もし昔みたいにアジアの物価が軒並み日本の半額程度なら海外にいく人はもっと多いと思う」
「今の大学生の多くは奨学金を借りて進学している。奨学金を借りているのに海外旅行とは、なかなかならない」

 やはり経済的理由で海外旅行に足が向かない人が多いようだ。一方で以下のようなコメントもあった。

「日本人の平均年齢が上がり、海外旅行も億劫になってきているのではないか」
「長期休暇が取れないことが原因。短期だと近場しか行けず、韓国や台湾くらいしか選択肢がない」

 こうした定性的なコメントは非常に参考になるが、定量的な分析も必要だ。とりわけ「若者が海外旅行しない」理由にフォーカスした令和トラベルの調査結果が興味深かったので、一部を紹介していこう。