開発・研究・試験が一体となって
効率よく車両を開発

 新施設の竣工に当たり、豊田章男社長は「これまで5大陸走破プロジェクトやニュルブルクリンク24時間耐久レース、世界中でのさまざまなテスト走行などの場を通じ、道と語り、クルマと語ることで“もっといいクルマ作り”を目指してきました。今回、それらの経験をもとに、世界中の多種多様な“道”を新たなテストコースに再現しました。世界中でのテスト走行に加えて、新たなテストコースが再現する厳しい走行環境のもとで、すべてのクルマを徹底的に鍛え上げ、クルマ本来の走る喜びを持ったクルマ作りに挑戦してまいります」と語っている。

 トヨタ・テクニカル・センター・シモヤマは、23年度の本格稼働時までに、東工区には高速評価路や世界各地の特殊な路面を再現した特性路、西工区には車両開発施設を設置し、緑に囲まれたオープンな環境を整備する計画だ。つまり、新施設の中に、高速評価路、カントリー路、特性路などの走行試験場と、車両開発の拠点が併設されることになる。開発・研究・試験が一体となって、効率よく車両が開発されていく様子が想像できる。

 トヨタの研究開発拠点は国内にいくつもあるが、大規模な走行試験が行える施設となると、東富士研究所(静岡県)と士別試験場(北海道)が有名。情報通信インフラが発展し、テストデータは離れた場所でもリアルタイムで共有できる。だが、エンジニアが実際のテスト現場に立ち会える点は大きな強みだ。しかも本社まで約30分と近いだけに“いいクルマ作り”に貢献するのではないか。

(報告:CAR and DRIVER編集部 写真:トヨタ)