ソフトバンクグループ傘下の米携帯電話サービス大手スプリントとTモバイルUSの合併計画について、米10州の司法長官が合併阻止に向けて提訴する方針であることが、関係筋の話で明らかになった。米東部時間11日午後2時(日本時間12日午前3時)から、ニューヨーク州のレティーシャ・ジェームズ司法長官のオフィスで会見を開き、提訴を発表する予定という。スプリントとTモバイルの合併計画については、司法省が引き続き審査を進めている。州の競争法執行当局は通常、司法省と足並みをそろえることが多いが、今回は司法省に先行して阻止に動いた格好だ。合併案を巡っては、米連邦通信委員会(FCC)のアジット・パイ委員長が先月、地方の次世代通信規格「5G(第5世代)」インフラ網整備への確約を条件に、一方的に支持する姿勢を表明。すでに異例の展開となっている両社の合併審査が、州司法長官による提訴でさらに複雑さを増しそうだ。