中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案に対する抗議は12日も続き、数千人の抗議者が香港立法会(議会)の周囲を占拠した。若者を多く含む抗議者らは腕を組むなどして庁舎周囲の道路を閉鎖。一部の労働組合が12日にストライキを呼びかけたため、抗議者の数はさらに増えるとみられている。議会では20日夕方までの採決に向け、法案の審議が開始される。梁君彦(アンドリュー・リョン)議長は11日、通常よりも素早く採決を行えるよう追加審議を予定するなど、異例の対応を見せている。デモ主催者らによれば、香港では9日にも100万人を超える参加者が抗議活動を実施。だが法案の審議を阻止するには至らなかった。法案は犯罪容疑者の本土送還を可能にするもので、より不透明な中国の司法制度で裁かれることへの不安が広まっている。