約3年の月日をかけて、伝説の名著3部作・計4冊2000ページ超が1冊に凝縮された『最強のコピーライティングバイブル』は高額書籍ながら発売以来第6刷となり、コピーライティングの定番書になってきた。
その中身は、鉄板の法則を「骨」とし、国内成功24業種100事例で解説されている。
今回、著者が横浜国立大学の学生向けにコピーライティングの授業をしたという。
一体全体、どんなことが起こったのか? 著者の体当たりレポートをお届けする。
退屈な大学生の表情。
しかし、90分後には―!
―コピーライティング―
この言葉からは、報酬を得て、惹き付ける言葉を作るというプロフェッショナリズムが感じられる。
一方で、大多数には専門スキル過ぎて、自分には関係がないという、とっつきにくいイメージも伴うのではないだろうか。
ところが、コピーライティングは少数のための専門的スキルではなく、実は「誰にでも」関係する汎用的なスキルなのだ。
なぜなら、誰しも日常で「言語化」する場面があるからだ。
例えば、ビジネス社会から遠く離れた学生においても、あてはまるスキルだ。
今回はそんなエピソードをご紹介したい。
先日、横浜国立大学経営学部長の谷地弘安教授の依頼で、大学3年生向けに特別講義を行った。
題目は、「人を惹きつけるキャッチコピー」だ。
どこの大学生も同じだが、講義開始前は、想定通りの反応だ。
スマホをいじりながら、あくびをしている。
自分と関係ないコピーライティング講義をせいぜい、どうやって眠らずにやり過ごすか、という退屈な表情だった。
ところが、講義終了の90分後―!
その表情は笑みにあふれイキイキとしていた。
講義感想は、まだ熱気残る教室でスマホからSNSに書き込んでもらった。
講義終了後のピチピチ鮮度の生声、その一部を紹介したい。
「私は独創性とか創造力があまりなく、人にインパクトを与えるようなキャッチコピーを考えることはできないのではないかと思っていました。
しかし、キャッチコピーを考えるのにも法則があったり、型があったりして、簡単ではないけれど誰でも作る事ができるものであることを知りました!」
「とても印象に残っているのは、言いたいことを言わないということです。
たくさん伝えたいことはあるけれど、それをすべて伝えてはインパクトがないため、本当に伝えたいことを一つだけ絞るということにすごく納得しました」
「今回学んだことは、商品のキャッチコピーを考える時だけでなく、人と話をしているときなどにも応用できると思ったので、活用していきたいです。」
「言葉ひとつで人を惹きつけられたり、その度合いが変わったり、キャッチコピーを考えるのは率直にとても楽しいなと感じました。
これからの人生においても、『伝えて動かす』ことは非常に大事なことだと思うので、意識していきたいなと思います」
「フレーズでグッと人を魅了するところが面白いと思いました。
今回学んだキャッチコピーの切り口を就活やその後のキャリアに生かしていきたいです」
「キャッチコピーの考え方は自己PRや営業のときでも使えるものだと思うので、相手の求めているものを意識しながら一言で伝えるということを今後意識していこうと思う」
「今回の講義でコピーライティングについて学んだことで一番驚いたことはコピーライティングがとても戦略的であることです。授業が始まるまではコピーライティングは文字遊びのような、語感の良いものを並べるだけだと思っていました。
しかし実際に書き方の一部を習ってみると、大事なのは、どのターゲットにどんな商品価値を提供できるかを絞ることでした」
しっかり、自分ゴトに落とし込んだ感想ばかりだ。
眠気まなこでスマホをいじっていた大学生たち。
いったい、90分の間に、彼らには何が落とし込まれたのだろうか?