職場を遊びの場としても機能させよう!

 沢井社長は、職場を仕事の場としてだけでなく、学びや遊びの場としても機能させようと考えて、「同時並行多面作戦」を打ち出しました。

 たとえば、部門を横断した問題解決ミーティングのチームを立ち上げる、従業員のプライドを高めるために新たな社章(バッジ)づくりに着手して、そのデザインを従業員の家族も含めてみんなから募集する。
  さらには、職場を明るくするための一環として「花壇づくり」にも精を出す。
トイレや食堂などの福利厚生にも配慮する。

 「効率的な仕事の仕組みづくり」に加えて、こうした「人の心への働きかけ」を同時に行い、チームワークの強化を狙うのです。

 普通の人間がセルフ・コントロールに火をつけて、それを維持するのはそう簡単なことではありません。
  そのために、チャレンジングな仕事に自ら飛び込まず、「オレには無理だよなぁ~」と逃避を決め込む人がいるのも事実です。

 しかし、そういう人たちも、セルフ・コントロールの力を潜在的に持っています。
そして、その顕在化はこうした同時並行多面作戦の展開により可能になります。
 今までの体験から、私はそう固く信じています。

 「社長、あんたが来てからなんとなく忙しくて、わしら、あれよ、あれよと言っている間に、気がついたら黒字になっていたよ」
「やれ標語を出せ、ポスターを書け、新しいバッチを配るぞ、QCの勉強しろ、合宿研修だ、花壇を作れ、なんだかんだと仕事と仕事以外のなにやらとごちゃまぜにして、バタバタと走りまわっているうちに黒字になっちゃた」

 これは、同時並行多面作戦でセルフ・コントロールの状態を体験した、『黒字浮上!最終指令』の会社の従業員の後日談です。


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